境界条件
午前中は某審査に関わる書類のチェック.ぜんぜん要請を満足していない.まじめに審査する必要あるの?的な.
何じゃこりゃー!!と怒っていたら午後イチの会議を忘れ,呼び出しを受ける.スイマセン…
午後,数値計算方法を考えてるうちに境界条件をどうすればいいのか悩む.系を記述する偏微分方程式や一般化相補性問題を求めることは,状態変数のダイナミクスさえ判れば機械的に導出できる.しかし,境界条件についてはモデルの特性を理解し「人間の手で」求めてやる必要がある.Shibata(2008) で参照されている Bernardo and Chowdhry (2002) を読んでみることに.
μをプロジェクト価値の推計値,Sをプロジェクト価値の推定分散とすると,境界条件はこんな感じで求められるような気がする.
・μ=0 :投資は行なわれない.
・μ→∞:すぐに投資が実行される.F=μ-I
・S=0 :確定的ルールに従う.F=max(μ-I, 0)
・S→∞:投資は以後も決して実行されない.
問題なのはμ=0とS→∞のときのFの値だなぁ…
組合せダブルオークションのシミュレーションはいい感じの結果が出ているようだ.数字が出てくるのは楽しいな.
[1] Shibata, T., 2008, The impacts of uncertainties in a real options model under incomplete information, European Journal of Operational Research 187, 1368–1379.
[2] Bernardo, A. E. and Chowdhry, B., 2002, Resources, real options, and corporate strategy, Journal of Financial Economics 63, 211–234.