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2008/01/28

超天文学的数

2000本のリンクからなるネットワークを考える。
ある地震外力を受けたときに、これらのリンクの一部が損壊する。その「損壊パターン」の総数は、
2L≒2.05×10227
となる。この値は以下のようにして計算できる:
z ≡ log(2L) = L * log(2)
を求めれば、z≒ 1386.2943。次に、exp(x)を原点周りで十分に高次の項(e.g. 200~300)まで Taylor 展開し、x=zを代入すれば計算できる。

>> syms x; subs(taylor(exp(x),300), 2000*log(2))

ちなみに、観測可能な宇宙に存在する原子の総数は1079~1081個程度らしい。

同様に計算すれば、
2827≒1.61×10162

2008/01/24

MATLAB で二次計画問題サブルーチン

卒論でアルゴリズムの実装までいきたい.
できれば,Excel でデータの中身を追いながらやらせたい.

ところが,解きたい問題は,サブ問題として二次計画問題(QP)を解く必要がある.
MATLAB の組み込み関数でQPは解けばいいのだが,それでは Excel との連携が取れない.

ということで,MATLAB Compiler を使って以下のようなアプリケーションを作ってみた:
入力スペースにExcel からデータをコピーして「計算開始」ボタンを押すと,出力スペースに二次計画問題の解が出力される.

けっこういい勉強になった.

2008/01/08

研究打合せ

スロー・ペース継続中.

午前中,E藤君と研究の相談.午後からN井君とY木君と研究打合せ.
E藤君:
まちづくりに関する研究だが,その目的が 1) 過去の事例を類型化する;2) 成功した事例に共通する“メカニズム”を明らかにする;3)政策提言を行う のいずれなのかを明示してかかる必要があるのではないか.現時点で手許にあるのが数例の事例とインタビューなので,2) がベストのような気がする.

話を聞いていると,「場の雰囲気」みたいなものが,フリー・ライダーを出さないメカニズムとして機能しており,これが成功の要因になっているように思われる.こうした「暗黙の強制力」をモデル化できたら面白いのになぁ.

N井君:
今後の作業とストーリー構成を相談.以下の2つの前提の下で,社会的最適(=強制参加)状態を達成できる or 近づけるようなメカニズム・デザイン問題,という位置づけになるのではないか:
1) 固定費用が存在することで生じる規模の経済性(=活動参加へのインセンティブ)と,フリー・ライダーが存在することで生じる活動参加へのペナルティとのトレード・オフによってレッセ・フェールでの参加人数が決まる.
2) コミュニティ減災活動を明示的に考慮するため,危険回避型効用と地震の(主観的)生起確率を導入する.

Y木君:
N井君とは対照的に,今後の作業は明確だが,本人が研究の背景や意義を十分理解する必要がある.「誰のための方法論なのか?」に引っかかりすぎており,他の質問を忘れているかもしれない.例えば,「複数の経路を利用する場合,それぞれの経路ごとに調査・整備が必要となる.そのための費用を考えると,複数の経路よりも単一の経路の方が費用-リスクのバランスが良いのではないか?」といった質問にも回答を用意しておくべき.

夕方,Lerning in game theory の続き.恥ずかしながら 2.5節が訳ワカメ.

2008/01/07

仕事初め

新年明けましておめでとうございます.
読者が居るのか居ないのか良く判りませんが,今年も適当に研究メモをつけていこうと思います.

さっそく.

年末年始にやったこと:
1. 最尤パターンが適切な近似となることを実証しようとあれこれやってみたが「シナリオによっては適切な近似となることが保証できる」という結論しか得られなかった.
2. The theory of learning in gamesを読み始めた.Young のよりは読み易い.

本日,O野君がやってきたので,再帰的効用関数と Nested Logit Model の関係について取りとめもない話をした.再帰的効用関数の件,大分忘れてる.