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2009/06/15

査読報告書

午前中はメール書きと某論文の査読.土曜日のセミナーで脳がフレッシュな内に double auction のメカニズムについて学生と議論したかったが,機会を逸す.こちらが話したい時にいつでも居るとは限らないが,それはお互い様なのでイライラしてはいけない.

午後,高橋さんが来訪.金利期間構造モデルがよくわかっていなくて迷惑をかけちゃいましたが,とても楽しかったです.

夕方,学生と合同輪講打ち合わせ.Huchzermeier and Loch (2001) で苦しんでいたようなので,具体的に2ステージ・モデルを勝手に構築して説明してみたところ,すっかり理解できたようだ.

勉強というのは洪水に似ている.判らないからといって放り出さず,一所懸命に考え,読み直し,悩み抜く.それによって,堰に水が溜まるかの如く「判らんエネルギー」が蓄えられていく.アドバイスやヒントで堰に穴が穿たれた時「判らんエネルギー」は洪水のように迸りながら「判ったエネルギー」へと変わっていく.そんなとき,学生は大抵,素晴しい表情をしている.脳の中でもシナプスがすごい勢いで繋ってるんだろうな.教育に携わっていてよかった,と心から思える瞬間である.

[1] Huchzermeier, A. and Loch, C. H., Project Management Under Risk: Using the Real Options Approach to Evaluate Flexibility in R&D, Management Science 47(1), pp.85-101, 2001.