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2008/01/08

研究打合せ

スロー・ペース継続中.

午前中,E藤君と研究の相談.午後からN井君とY木君と研究打合せ.
E藤君:
まちづくりに関する研究だが,その目的が 1) 過去の事例を類型化する;2) 成功した事例に共通する“メカニズム”を明らかにする;3)政策提言を行う のいずれなのかを明示してかかる必要があるのではないか.現時点で手許にあるのが数例の事例とインタビューなので,2) がベストのような気がする.

話を聞いていると,「場の雰囲気」みたいなものが,フリー・ライダーを出さないメカニズムとして機能しており,これが成功の要因になっているように思われる.こうした「暗黙の強制力」をモデル化できたら面白いのになぁ.

N井君:
今後の作業とストーリー構成を相談.以下の2つの前提の下で,社会的最適(=強制参加)状態を達成できる or 近づけるようなメカニズム・デザイン問題,という位置づけになるのではないか:
1) 固定費用が存在することで生じる規模の経済性(=活動参加へのインセンティブ)と,フリー・ライダーが存在することで生じる活動参加へのペナルティとのトレード・オフによってレッセ・フェールでの参加人数が決まる.
2) コミュニティ減災活動を明示的に考慮するため,危険回避型効用と地震の(主観的)生起確率を導入する.

Y木君:
N井君とは対照的に,今後の作業は明確だが,本人が研究の背景や意義を十分理解する必要がある.「誰のための方法論なのか?」に引っかかりすぎており,他の質問を忘れているかもしれない.例えば,「複数の経路を利用する場合,それぞれの経路ごとに調査・整備が必要となる.そのための費用を考えると,複数の経路よりも単一の経路の方が費用-リスクのバランスが良いのではないか?」といった質問にも回答を用意しておくべき.

夕方,Lerning in game theory の続き.恥ずかしながら 2.5節が訳ワカメ.