ホーム > Blog

2009/05/22

確率近似理論

午前中,昨日入手した Benaim (1996) の冒頭を読んで,stochastic approximation の意味と,Benaim 先生がやってることの位置付けがやっと判った:


古典的な stoch. approx. は,ある問題を iterative method で解くとき,解の改訂方向をランダムに変動させて効率化(?)するアプローチ.Neural network とか machine learning とか.この改訂プロセスの平均を取って連続の枠組で表現すれば常微分方程式(ODE)が得られる.古典的な収束の議論は「ステップ・サイズを徐々に小さくするなどの限定的な仮定(cf. MSA法)の下では確率1でODEの均衡点に収束する」というもの.

これに対して,Benaim らの一連の研究の目的は,より一般的な状況の下で,solution path の漸近的挙動と ODE の trajectory の漸近挙動の関係を明らかにすること.


午後,Benaim (1996)の続きを読んだりしたがあまり進まず,部屋のレイアウトをいじってみたり.学生と打ち合わせ.S席とA席の2種類がある場合の double auction (DbA) を整数計画問題として書き下してみる.もしかして total unimodular になってたりしないかな.まぁ,もともとそんなムシの良い話は考えてないんだけど.

夕方は何となくバタバタ.研究室公開の準備(といっても長江研は自分の部屋のドアを開けておく以外に公開するものが無いんだけど)とか.学生が interface の開発を Dreamweaver でやりたいと言ってきた.Ajax が何のことか今まで知らんかった…