数理ファイナンスセミナー
OR学会研究部会の数理ファイナンスセミナーに出席.
宮原先生の convex risk measure の話:
1. utility indifference price が加法性を満足するような効用関数は指数型のみ.
2. いくつかの条件の下で time-consistent な risk measure は再帰的 entropic 関数のみ.
今まで exponential や log-sum 関数は便利だ,とは思ってたし誰かがもう研究してるだろう,とは思ってたけど,「加法性やtime-consistency などの望ましい性質を満足する関数はこれしかない」というのは大変魅力的な主張.土木学会に発表したきりの研究に再度チャレンジするチャンスかも.
藤原さんの楠本近似の話:
積分曲線上の歪んだメッシュで離散近似(メッシュがズレた時はスプライン補間)することで精度が格段に上がる,という研究.2変数に対しても,ADI 法(変数ごとに陽差分と陰差分を繰り返す)と同様の方法で計算量を爆発させずに精度を確保できるらしい.American option は一旦Bermuda option にしてから価格を計算するとのこと.
メッシュが歪んでたって最適性条件が一般化相補性問題になることに変わりはないわな.
ちょっとやってみるか.